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目線を逆に

 えーとですね、翻訳まわりの仕事で「リーディング」というのがあります。その名のとおり、本を読む仕事です。というか正確には、読んで内容や周辺情報をまとめる仕事で、出版社が本を出すか検討するための資料になります。詳しい内容を知りたいってことですね。もしくは、版権エージェントや翻訳会社が出版社に売り込むために作成することもあります。

 これ何度かやったことがあるのですが、まあ、あの、わりと苦手というか、平たくいうと出来に難あり、だったと思います。自分がどう思われるか気にしちゃってたり、原書を読んだ自分にはわかっている部分をはしょってしまっていたり……。相手が知りたいのは本のことだっていうのにね。

 でも、前出の初訳書の仕事をとおして、文を客観的に見ることをすごく教わりました。
 で、この間、精読しないでいいから短期で5冊をまとめるという仕事をしたんです。だから、いままで「わかるでしょ」とかこっち目線になりがちだったのを、逆方向で考えるように。ある本について知りたいときに何があればいいか、逆算するように。忙しい相手が読みとる努力をするんじゃなくて、必要なものがすぐ目の前にあるように。しました。
 いや、いままでだって必要項目はおさえてたし、そのときなりにわかりやすくなるよう気をつけてたんです。でも、ちがったんだなー。いまもまだまだだけど、もっとまだまだだった。

 短期で5冊っていうのもよかったんだろうな。とにかくやらなきゃだったから。これはちょっとちがう話になりますが、前からうっすらと「わたしの翻訳への思い入れはかえって邪魔になってるんじゃないだろうか」と思ってたんですよね。今回はその思い入れが5冊に分散され、時間的にもぱっぱと次に移らなきゃだったから、それも客観性に影響したのかも・・!

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プロフィール

  • ぐんまでドイツ語を訳したり教えたりしてます。実務、出版、リーディング、チェック、いろいろします。名前はとりあえず はせ で。

    ドイツ語に興味を持ったのは、『ホッツェンプロッツ』を読んだのがきっかけ、でしょうか。
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